「Cacooup Tokyo」レポート
7月28日、nulabさん主催のMeetUpイベント「Cacooup Tokyo」に参加してきました。
この日の主な内容は、nulabさんの主力サービスのひとつである「Cacoo」の今後のロードマップ紹介と、懇親会でした。
※このMeetUpは登録しているメルマガで知ったのですが、メールが届いたその日のうちに既に定員の25名に達しており補欠登録だけしておいたところ、(キャンセルがでた時に繰り上げで参加できる仕組みです)その後補欠登録者数がかなり多くなったため、急遽参加定員が50人(!)まで増え、私も無事参加することができました。
Cacooの知名度と人気を改めて実感。
Cacooはオンライン上で利用できるツールで、ブラウザ上で図を作成したり複数人数でコラボレーションをすることが可能です。
デザインや操作性がよいので、私もたまに利用しています。
通常、デザインをする時にはAdobeのグラフィックツールやオムニグラフを利用することが殆どですが、それらのアプリケーションはかなり高価なので誰でも持っているわけではないというのが現状です。
ですので、例えば遠隔地にいるクライアントやプロジェクトのメンバーに絵を作って渡したりレビューしてもらうような場合には、作成したグラフィックをPDFやJPEG化しメールやクラウド上のストレージサービスを使って受け渡しするようなフローが一般的です。
Cacooには
- ドロー機能
- 種類豊富なステンシル
があり、
- 複数人でひとつのファイルを操作する
ことが可能なうえ、
- 値段も安い(制限付きの無償版もあります)
ので、簡単に「スピーディに遠隔地にいる人同士で図を共有してコラボレーションする」ことができます。(しかも多言語)
私の知人のWEBデザイナーも、WEBサイトのデザイン、特にワイヤーフレームを作ったり情報設計をする際にCacooを利用してみて、「遠隔地のメンバーとのやりとりがスムースだし、描きたい絵も気軽に描ける」ので、最近利用する場面が増えてきたとのこと。
…前置きが長くなりましたが、以下にこの日の内容を。
■発表の主な内容
- Cacooの現在
- ステンシルを販売できるサービス(CacooStore)について
- 学生向けのプランについて
- スマフォやタブレットへの対応
- 今後の強化ポイント
- ステンシルの作り方(クリエイター向け)
【Cacooの現在】
2009年にベータ版が公開されて以来、手軽さと使い勝手のよさが受けてか、なんといまや世界中(100 カ国以上)にユーザーは16万人(!)と、順調に増えているそうです。
他言語にも対応しており現在は18言語で運営、今後もあと10言語追加される予定とのこと。
(因みに日本語のユーザー比率は28%)
【Cacoo store】
そんなCacooが次にリリースするサービスは、最近追加されたされた「自作ステンシル」機能を利用して作成された、「ユーザーオリジナルのステンシル」を販売することのできるCacoo Storeです。
現在でも、既にCacoo上でかなり多くの種類のステンシルが利用できるのですが(ちなみに社内のデザイナーさんがほぼ一人!で作られているんだとか)Cacoo Storeという場を提供することで、より様々な視点で制作されたステンシルを増やすことができるし、また「作る人(クリエイター)」と「つかう人」が交流できるようなしくみ(=リクエスト)を導入検討中とのことなので、よりサービスが活性化されていくかもしれません。
【Cacoo Storeの特徴】
・クリエイターはCacoo Store上でステンシルを販売することができる
・ストアに申請されるステンシルは、一度Cacoo側で審査をする
・ステンシルには有料版と無料版がある
・ステンシルは数個ずつパッケージ化してDLすることができるが、DLする人は中身を全てチェックすることができる
・購入済みのステンシルは部品毎に分解することができるが、クリエイターの著作権を守るために部品単位でボカシをいれる
・個人で購入するプランとチームで購入するプランがある
・ステンシルの種類はsvgまたは画像
8月末にはステンシルクリエイターからの申請が可能になり、9月中旬にはCacoo Storeが正式オープンするとのことです。
待ち遠しいですね。
イベントではその後、スマートフォンやタブレット等への導入や今後の改善ポイント、アカデミックプランなどの紹介があり、最後にデザイナーさんからステンシルの作成デモがありました。
【ステンシルの作成について】
ステンシルはAdobe IllustratorもしくはCacooを利用して作成することが可能です。(自作ステンシルは既に導入済み)
<Cacoo上で作成する場合>
[1]Cacooで画像を作成します
[2]一つのシートにつき、ひとつの図を作成するようにしましょう。このときシートに名前をつけるのを忘れずに。シート名がステンシル名になります
[3]ステンシルとして保存します
[4]ステンシルパネルの中に、「ユーザー定義ステンシル」フォルダができています。またユーザーのホーム画面には「ステンシルプレビュー」が表示され、自作したステンシルを一覧で見ることができます
<イラレで作成する場合>
[1]Illustratorで画像を作成しsvgで保存します(この際Illstratorで「編集」にチェックを入れるのを忘れずに)
[2]svgをCacooのエディタ上で読み込み、Cacoo上で保存します(保存時に、「ステンシルとして保存」を選択)
※既にCacooにあるステンシルを組み合わせて新たなステンシルを作成することも可能です。
Illustratorからの読み込みはまだ完全でない部分があるみたいですが、今後?の改善ポイントになっていくのかと。
公開されるステンシルは、クリエイターの著作権含めて十分審査がなされるそう。(たとえば誰かが作ったステンシルを分解してアレンジして自分のステンシルとしてストアに公開するようなことはNG)
まだまだ蓋を開けてみないと分からないことも多そうですが、nulabさんの新たな挑戦から目が離せません。
※このイベントのtwitterハッシュタグは「#cacooup」です。